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メッセージ

情報メディア創成学類を目指す皆さんへ
平賀 譲(学類長)

平賀学類長

新しいものが生まれてくるところには混沌があります。思いもしないところから出てくるアイディア。ものになるかわからない提案。それを実現するための地道な努力。得られた成果に対する期待と反発。これらの多くは実を結ぶことなく消えていきますが、真に力のあるものは社会に定着し、さらには社会そのものを変革していくインパクトがあります。情報メディア創成学類は、そういった混沌の真っ只中にいる学類です。

いわゆるインターネット、つまり World Wide Web (WWW) は20年前頃から本格的に発展を始めました。学生や受験生の皆さんが生まれた頃です。それを支える様々な情報通信技術、またグラフィックスや音響処理技術、多様な携帯機器類の発展と爆発的な普及が現在の世界を形作っています。その間の変化の大きさは、実際にそれを体験し、また発展に寄与もしてきた我々の世代から見ても目を見張るばかりです。変化は単に技術的な面だけではありません。組織が力を持ち、一方で個人を守る時代から、個人の力が大きくなり、一方ですべてが競争にさらされる厳しい時代に社会そのものがなってきています。あなた方若い世代は、そういった世界に生まれ、育ってきました。それを今後どのような方向に進めていくか、進めていくべきかは、あなた方の双肩にかかっています。情報メディア創成学類は、それを技術や研究の面から支え、リードしていくことを目指す人が学ぶ場を提供します。

まずは基礎となる技能や知識をしっかり学んでください。どんなスポーツでも基礎体力が必須なのと同様、基礎ができていないと先々息切れしてしまいます。また入学したての頃だといわゆるコンテンツ産業、とりわけアニメやゲームのクリエーターといった華やかな面に目が向きがちですが、その背景には膨大な技術やそれを担う人々がいます。さらに世界全体を流れる情報ははるかに多様で高度な技術に支えられています。授業を通じてそういった広い世界を学んでください。

しかし基礎体力だけでは選手になれないのと同様、トップレベルの技術者・研究者になるには基礎知識や技能だけでは不十分です。幅広い教養に基づき何が必要かを見分ける感性や洞察力、斬新なアイディアを発想する個性や創造性、システムやコンテンツを自ら設計し、完成させる構想力・実行力、プロジェクトを立案し、遂行していく企画力等々、多様で深い能力が求められます。これらは授業を通じて学べる部分もありますが、教員や学生仲間、さらには様々な分野の人たちとの交流を通じて自ら養っていくべきものです。それが最初に述べた混沌の中に足を踏み入れることであり、情報メディア創成学類はそのルツボの役割を果たします。

情報メディア創成学類は2007年にできたばかりの新しい学類ですが、すでに卒業生の中にはユニークな個性を発揮して研究、創作、事業、社会活動などで活躍している人たちもいます。それに続き、さらにはそれを超えて新しい情報の世界を作っていこうという、チャレンジ精神旺盛な皆さんの参加を心よりお待ちしています。

2014年4月1日