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メッセージ

メッセージ 2022
森継 修一(学類長)

森継学類長

 2007年に創設された情報メディア創成学類も、15年が経過して2022年度を迎えることとなりました。みなさんも実感されているとおり、2020年の初頭から発生した新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界の様相は一変し、大学を取り巻く環境も大きな影響を受けました。授業はほとんどオンライン実施となり、クラスメートと直接話すことも、海外に留学することも困難になりました。筑波大学学園祭も2020年度は中止、2021年度はオンライン実施で開催されました。そのような中でも、情報メディア創成学類生は、得意な情報通信技術を大いに活用して、従来に劣らない学業成果を上げています。また、大学や学類の運営のために教員が行う諸会議もほとんどオンラインで行われてきましたが、物理的な移動が不要になった分、効率化が進んだかもしれません。

 2011年3月に第一期生が卒業して以降、本学類の卒業生たちは、独自の個性を各々に発揮して、研究、開発、創作、事業、社会活動などの多様な分野で活躍しており、時代や社会のニーズに答える人材を養成するという大きな役割を果たしてきたといえます。現代は、Society 4.0と言われる情報社会から、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会(Society 5.0)を目指す時代とされています。とはいえ、コロナ禍の中、接触確認アプリ(COCOA)の不具合が長期間解消されなかったなど、技術的に未成熟な面も明らかになってしまいました。したがって、IoT(Internet of Things)、AI(⁠Artificial Intelligence)、サイバーセキュリティ、ビッグデータの解析などに対する高度な技術や知識を身に着けた次世代のICT(Information and Communication Technology)人材がますます求められています。

 情報メディア創成学類では、これまで、ネットワーク情報社会に不可欠な基盤的技術分野やWeb・映像・音楽などの多種多様な情報をコンテンツとして扱い流通させる分野において、革新的技術や科学的理論を創造的に生み出すことができる人材養成のための教育を行ってきました。これらの教育内容の本質的な原理や基礎の部分は、長い積み重ねを経て洗練化されたものであり、未来社会におけるイノベーションに対しても不変といえるものです。本学類では、この不変で基礎的な教育内容の上に、時代の要請に応じた最先端の知識や技術に関する専門的な内容を組み立てるカリキュラムを目指します。

 また、本学類は創設以来の歴史が若いことからも柔軟性を持っています。特に、1学年の定員50名(3,4年次は編入生+10名)と比較的小さな学類ながら、31名の専任教員(2022年4月現在)が在籍し、1学年あたり学生1.6人に対して教員1人ときめ細やかな対応が可能な比率になっています。さらに、第一線で活躍するクリエーターやプロデューサをお招きしての講義、実践力を養成するために産学共同で実施する「組み込み技術キャンパスOJT」など、特色ある授業科目も併せて開設することで、幅広く、みなさんの希望に応じて様々な内容が学べるカリキュラムにもなっています。

 情報メディア創成学類の英語名は、College of Media Arts, Science and Technology (略称 MAST)です。Artという言葉が入っているので、一見、芸術系にも見えるかもしれませんが、ScienceとTechnologyをも基盤とする理工系の学類です。 高等学校の教育課程においては、何をおいても数学の学習が基本になります。また、「デジタルネイティブ」とよばれる世代のみなさんにとって、インターネットやネットワークサービスそのものは生まれたときから当たり前に身近に存在していたことでしょう。そのうえで、これまでの学習と経験に、情報メディア創成学類での様々な学習、交流による新たな体験を積み上げて、これからの新しい社会であるSociety 5.0の実現に貢献していく次世代のICT技術者/研究者を目指してみませんか。そういった好奇心とチャレンジ精神にあふれたみなさんを本学類は心より歓迎します。

2022年4月1日